フランス政府、SHEINを空港で全数検査 「20万個の小包」異例の厳格対応

フランス政府、SHEINを空港で全数検査 「20万個の小包」異例の厳格対応
「シーイン(SHEIN)」がBHV百貨店で世界初の常設店舗をオープン

フランス政府、SHEINに“包囲網”強化 成人向け商品販売発覚で空港検査を全数実施へ

中国発ファストファッションブランド「SHEIN(シーイン)」に対し、フランス政府がかつてない強硬措置を打ち出した。

現地時間11月6日、政府はフランス国内でのSHEINの市場運営停止手続きを正式に開始。さらに、SHEIN経由で発送されたすべての小包を空港で検査するよう命じた。

アメリ・ドモンシャラン公共会計相は同日、Xで「シャルル・ド・ゴール空港の税関職員がSHEINから発送された20万個の小包すべてを検査する」と発表。

この「前例のない規模の作戦」は、商品の安全性、関税申告の正確性、納税義務の履行などを確認する目的だという。

さらに、「48時間以内にSHEINが法令に準拠しているかを点検する」としており、政府の監視の目は一段と厳しくなっている。

■ 原因は「成人向け商品」販売発覚と常設店オープン

フランス政府が動いたきっかけは、SHEINのサイト上で成人向け人形が販売されていたことが判明したことにある。

問題が発覚したのは、SHEINが世界初の常設店舗をパリ市庁舎向かいのBHV百貨店にオープンした直後だった。

現地メディアでは、「華やかなオープンの裏で、倫理と安全を無視した販売実態が露呈した」と批判が相次いでいる。

■ 未承認化粧品や偽造品も摘発

ドモンシャラン大臣は初期調査の結果について、「未承認の化粧品、子どもに危険な玩具、偽造品、欠陥家電などが見つかった」と明かした。

「消費者保護は選択ではない。貿易ルールは全員が守るべきだ」と断言し、政府の断固たる姿勢を示した。

この特別作戦には、税関、公正競争局(DGCCRF)、航空輸送警察、検察庁などが総動員されている。

■ EU全体への波及も

フランス政府は同日、欧州連合(EU)本部に対してもSHEINに関するEUレベルの調査開始を正式に要請した。

ジャン・ノエル・バロ外務大臣はラジオ・フランス・インフォの番組で「SHEINは明らかに欧州の規制に違反している」と発言。

「EU執行委員会は今すぐ動くべきだ。これ以上の放置は許されない」と訴えた。