地震で大脱走!パキスタン刑務所から囚人216人が逃走!銃撃戦&混乱の一夜

地震で大脱走!パキスタン刑務所から囚人216人が逃走!
写真はイメージ・フリー画像

パキスタン南部の都市カラチにある刑務所で、地震による混乱の隙を突き、200人以上の囚人が脱獄する事件が発生した。現地時間6月2日夜、複数回の地震が発生し、騒然となった刑務所内で混乱が広がった。

AP通信など海外メディアによると、事件が起きたのはカラチ郊外に位置するマリール刑務所。シンド州でマグニチュード2.6〜3.4の地震が複数回発生した後、囚人たちは「建物が崩れるのではないか」と騒ぎ始め、緊張が高まった。

刑務所当局は状況を収めるため、囚人たちを建物の外へ避難させたが、その際、一部の囚人が警備員の銃を奪取。銃撃戦の末、正門から外部へ脱出し、周辺の住宅街へ逃走したという。

この混乱で囚人1人が死亡し、警備員3人が負傷。警察の発表によれば、脱獄者の数は216人に上り、事件発生後の捜索で78人が再逮捕された。残る囚人については現在も大規模な捜索が行われている。

脱獄した囚人の多くは、麻薬関連や軽犯罪で収監されていた受刑者であるとされている。

パキスタンでは過去にも同様の脱獄事件が起きており、2013年にはイスラム武装勢力「パキスタン・タリバン(TTP)」による刑務所襲撃事件で、240人以上の囚人が脱走する事態となっている。

今回の脱獄について、現地当局は刑務所の安全管理体制に問題があった可能性も視野に入れ、調査を進めている。