
昨年12月、スペインのモンセラート山脈で登山中に転落死した、スペインの世界的ファッション・ブランド「MANGO(マンゴ)」創業者のアイザック・アンディック氏(享年71)の死が、思わぬ展開を迎えている。
当時唯一の目撃者だった長男が有力な容疑者として捜査対象になっていることが明らかになった。
18日(現地時間)、スペインの現地メディアは「警察がイサク氏の長男、ジョナサン・アンディック氏(44)を重要参考人として正式に捜査している」と報道。
これまで“単純な登山事故”として処理されていたが、ジョナサン氏の供述に矛盾が見つかったことから、事件性を含め再調査が行われているという。
当時、ジョナサン氏は「父より先を歩いており、落石の音がして振り返った瞬間、父が崖下に転落していた」と説明していた。
しかし、その後の調べで状況証拠に食い違いが見つかり、警察は携帯電話の解析や現場再検証を進めている。
ジョナサン氏の弁護士は「彼は父の死に関して正式な発言は控えているが、捜査には全面的に協力しており、無実がすぐに証明されると信じている」とコメント。
イサク・アンディック氏は1980年代にスペイン・バルセロナで「Mango」を創業し、世界100か国以上に展開するグローバルブランドに育て上げた実業家。フォーブス誌によると、死亡時の推定資産は約45億ドル(約6900億円)にのぼる。
巨額の資産と家族の確執が取り沙汰される中、警察は慎重に捜査を続けている。
