
ブラジル・サンパウロとリオデジャネイロで、法学を専攻するアナ・パウラ・ベッロソ・フェルナンデス容疑者(35)が、今年1月から5月にかけて少なくとも4人を毒殺した疑いで逮捕され、国内に衝撃が走った。被害者はいずれもフェルナンデス容疑者と接点があった人物だったという。
事件の経緯
- 第1の被害者:1月、グアルーリョスに住む家主マルセウ・フォンセカ。フェルナンデスはフォンセカの家に借家人として入居し、わずか4日後に遺体が発見された。容疑者は遺体を自宅に保管していたとされる。
- 第2の被害者:デートアプリで出会った女性マリア・ア・アパレシダ・ロドリゲス。フェルナンデス宅でコーヒーを飲んだ後に死亡。
- 第3の被害者:65歳男性ニル・コヘイア・ダ・シウバ。フェルナンデスは学校の友人から父親を殺すよう依頼され、毒殺後に報酬として4000ヘアルを受け取った。
- 第4の被害者:21歳のチュニジア人男性ハイダー・マズレス。恋人関係にあったが別れ話で妊娠の嘘をついたが拒絶され、毒入りミルクシェイクを飲ませたとされる。
捜査状況
警察によると、フェルナンデスは被害者と最後に会った人物であり、事件直後に真っ先に通報する共通点があった。また、犯行前に毒物の効果を試すため犬10匹を殺害したことも自供している。
さらに、双子の妹ロベルタ・クリスティーナ・ベッロソ・フェルナンデスも犯行を幇助した疑いで逮捕され、妹の自宅からは禁止農薬「テルブフォス」が発見された。「テルブフォス」は殺鼠剤と類似した強い毒性を持つ。
動機と人物像
警察は、フェルナンデスが「被害者に接近するために様々な手口を用い、犯行後も現場に残り、自身の行為が及ぼす影響を楽しんだ」と分析。「動機は重要ではなく、単に殺人を犯すことで快感を得ていた」としている。
ハリソン・イデイアオ警察署長は「フェルナンデスは極めて狡猾で、殺人を楽しみ、良心の呵責が欠如している」と述べた。
